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2017年09月19日

雑誌掲載のお知らせ

現在、書店に並んでいる「Home & Decor(ホーム&デコール)Vol.5」に当社で建築した住宅が掲載されました。前号に続き、「読者が選ぶ、住みたい家のグランプリ」にノミネートされています。

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掲載されたのは、今年の1月と2月に完成見学会を行った鎌倉の住宅です。当時のブログでも「見どころ」を紹介しましたが、特筆する点を改めて記します。

一つ目は、自然を身近に感じられる間取りや窓の配置です。敷地は谷戸(やと:尾根に挟まれて谷が深く入り込んだ部分)と呼ばれる鎌倉特有の場所にあるため、背後に山が迫った自然豊かな環境です。開発分譲地で道幅が広く、風致地区の壁面後退制限もあって、一つ一つの区画にゆとりのある恵まれた住環境のため、道路側の開放感や北側の眺望を活かす設計が求められました。

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二つ目は、建築家の中村好文さんに思いを馳せて計画したことです。奥様が中村さんの住宅に好感を抱いていて実際に連絡もされたのですが、条件が合わずに断念することになったため、私の設計を中村さんに寄せてみようと試みました。
中村さんは「普通のいい家をつくる」と評される、建築家らしくない建築家です。建築家住宅は、とかくデザインが主張し過ぎて嫌味になりがちですが、中村さんは生活のリアリティを押さえた何気ないデザインで、住まい手に「緊張」を強いることがありません。その中村さんの生み出す空間や、遊び心を意識しながら設計したので、普段とひと味違った住宅になりました。

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三つ目は、ご主人にお任せした色使いです。美術大学を卒業しているご主人は、たいへん絵が上手で、見学会等に参加された時も、細部の納まりやデザインに目が行く、繊細な感覚をお持ちでした。私も中学生までは絵を描いていたので、色彩感覚には自信のある方ですが、今回ばかりはご主人の感覚に委ねました。
デザインを邪魔しないように、この家では建具も木の框戸ではなく、クロス・和紙を貼るフラッシュ戸を多用しているのですが、ご主人はほとんど色を付けずに白基調にされました。天井のほぼ全面が杉板で、壁とのコントラストが強いため、それ以上の色は不要と判断したようです。私も勉強になりました。子供室からダイニングを見下ろすための小窓が、唯一の差し色になっていて効果的です。

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「住みたい家のグランプリ」は、雑誌「ホーム&デコール」のホームページから、投票期間内(7月15日~10月31日)に誌面のエントリーナンバーで投票する仕組みです。エントリーナンバー09「親世帯と古桜をつなぐ、こだわりぬいた総二階の家」と、エントリーナンバー21「温かみと美しさが同居する空間、恵まれた自然環境にひらく家」が当社で建てた住宅です。神奈川エコハウスを応援してくださる皆様、投票をよろしくお願いします(笑)

この住宅は、<別荘のような普段着の家>として、近日中にホームページの「事例紹介」に加わります。お楽しみに。

岸 未希亜

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2017年09月13日

お住まい拝見

先週末に開催された「住まいの教室 第6回」は「オーナー住居訪問ツアー」でしたが、9組もの参加者に集まっていただき、たいへん盛況でした。完成見学会とは異なり、実際の暮らしのイメージが沸くと同時に、建て主のお話を聞けるということで、参加者の皆様にもたいへん喜んでいただけました。

最初に見学した「大磯の家」は、昨年の12月に完成見学会を行った住宅です。まだ竣工から1年経過していませんが、ブログ「福井からの賓客」にも書いた通り、6月にはホームページ用の撮影と、福井からのお客様をご案内させていただきました。今回で早くも3度目の頼みごとです(笑)

建て主のH様は、ご自身も計画前に「住んでいるお宅を見たい」とリクエストされ、今回と同じ「お住まい拝見」にも参加されました。アースデザインオフィスで設計した多治見市の家まで含めて5軒の家をご覧になった稀有な方ですが、「居心地のよい家」を実感として理解できたこと、オーナーの方々が当社の家づくりに満足していたことが後押しになったそうです。
そういう経緯もあって、今度は自分たちが、これから家を建てる人の助けになりたい、と快く引き受けてくださいました。

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朝の9時半過ぎに現地に到着し、H様にご挨拶をして家の中へ。住宅地に小型バスが停車しているので、近所の方は驚かれたことと思います。
ペレットストーブ、スタディコーナー、キッチンの食器棚、タイルを貼ったトイレの床など、目に入るものが色々あって、あちこちでお施主様や当社スタッフに見学者からの質問が寄せられました。脚立に乗って天袋の引戸を開けたり、和室の下に隠れている引出し収納を出したりしながら、H様の説明にも熱がこもります。
また、角地で目の前に南北の道路がある立地のため、風の流れを遮るものがなく、1階以上に2階が涼しくて皆さんも驚かれていました。

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後半はリビングに集まって、お茶を飲みながらの質問タイムでしたが、H様の話の一部を紹介します。

・以前に住んでいた賃貸住宅では、北側と南側の部屋で温湿度の差が大きかったが、この家はペレットストーブが届かない2階北側でも寒くない。冬は風呂上りに分厚い靴下を履いていたが、今は裸足で大丈夫。

皆さんが一番気になるのは「なぜ神奈川エコハウスを選んだのか」ですよね。

・自然素材を使って、湘南地域での家づくりに長けた実績のある工務店、という私(ご主人)の希望と、「この感じが好き」と直感で気に入った工務店、という妻の希望がシンクロしたのが神奈川エコハウスだった。

・他社でもプランを作ってもらったが、岸さんに描いてもらったプランを持って敷地に立った時、間取りや室内からの景色など、敷地の特性が本当にうまく生かされていると感じた。

・これは選んだ後の話ですが、現場を見る機会が度々あり、各職人さんが他の職人さんや現場監督の仕事を尊重していて、自分も手を抜けないと言っていたこと。良い家ができると嬉しい気持ちになった。

出来すぎた話に聞こえますが、台本も事前の打合せもありませんよ(笑)

次に見学した「平塚の家」は、所有地の一部を切り取った限られた敷地のため、総2階のシンプルな形の建物ですが、コンセプトハウスの雰囲気を取り入れた南の大きな開口部、吹抜け、ウッドデッキが印象的な住宅です。
建て主のD様も、車で5分ほどの距離にある「ステップフロアダイニングの家」を見学され、そこで話が盛り上がりました。その家にあるダイニングの造り付けベンチを気に入られ、この家に再現しています。

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こちらも、前半は思い思いに気になる場所を見ては、あちこちで具体的な内容の質疑応答があり、後半はリビングに集まって、お茶を飲みながらの質問タイムでした。D様の話の一部を紹介します。

・神奈川エコハウスのコンセプトハウスに行った時、6月にもかかわらず、室内が快適なことに惹かれた。無垢材等の自然素材をアピールしている会社は山小屋風の家が多い中で、モダンな印象があった。

・契約前の段階で、営業・設計の方が強引にお勧めしてくるところがなく、とても信頼できた。それだけ、この会社は自信があるのだなと確信できた。

・夏は涼しくカラッとしていて、ジメッとした感じがしない。特に梅雨の時期のイライラが軽減される気がする。冬は、あれ?今日は寒くないのかな?というくらい暖かい(床暖房あり)。

また、D様の奥様から以前に伺った言葉を紹介します。
「見た目の派手さはないけれど、ジワジワ実感する良さがある。シンプルなものは長く飽きることがなく、時代を超える。究極のおしゃれだと思う」

神奈川エコハウスがつくる家を、とても上手く表している言葉だと思って気に入っています(笑)

岸 未希亜

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2017年09月07日

サッカー日本代表

一昨日に行われた、ロシア・ワールドカップのアジア最終予選「日本vsサウジアラビア」の試合はご覧になりましたか?
「えっ、先週の日本vsオーストラリアじゃないの?」という声が聞こえてきそうですね。勿論、オーストラリア戦もキックオフに間に合うように帰宅して、夕飯を食べながらテレビ観戦しましたが、深夜2時半キックオフのサウジアラビア戦も、しっかりライブ観戦しました。

オーストラリア戦は、普段あまりサッカーを見ない人もチャンネルを合わせるぐらい注目の大一番でした。ご承知のように、試合はオーストラリアの拙攻もあって日本が2-0で勝利し、6大会連続6度目のワールドカップ出場を果たした訳です。

footjp171.jpg 朝日新聞9月1日朝刊より

一方のサウジアラビア戦は、日本にとってはW杯出場を決めた後の消化試合で、放送時間も深夜2時半ですから、見る人がほとんどいないのも当然です。しかしコアなサッカーファンとしては、オーストラリア戦の結果に浮かれることはできません。翌日が水曜日(休み)だったから出来たことですが、日本代表の現在地を確認する必要がありました(笑)

サウジアラビア戦のスターティングメンバーは、オーストラリア戦のような意外性がなく、MFは離脱した長谷部の代わりに柴崎が入って、アンカーの位置には山口という予想通りの布陣。FWはトップに岡崎、左右に原口と本田という実績のあるメンバーでした。底上げのためには、FW杉本、武藤、DF三浦、GK中村など、もっと新しいメンバーを試せば良いのに、と思ったぐらいです。
オーストラリアがタイに勝ったため、サウジアラビアは日本に勝たなければいけない状況となり、6万人の観衆で埋まったキング・アブドゥラ・フットボールスタジアムは完全アウェイの雰囲気です。

前半は、守備で奪ったボールを柴崎が良い位置で受けて前を向く場面が多かったものの、狙いや連係が不十分で決定的なチャンスに至りませんでした。岡崎は大迫のようにタメが作れず、本田は全く良いところが無かったので、岡崎の代わりに大迫、本田の代わりに久保が出ていれば、得点が入っていたかもしれません。
後半になると、選手交代もあってサウジアラビアが攻勢を強め、日本が守勢に回る時間が増えます。DFの吉田が何度か危なっかしいプレーを見せ、川島が左足で決定的なピンチを防ぐ場面もありました。そして後半18分、中央からパスを繋がれて遂に失点。そこから杉本、久保を投入して反撃を試みるも、1点を守りに入ったサウジを前に効果的な攻撃が繰り出せず、そのまま試合は終了しました。

オーストラリア戦しか見ていない人は、「日本は強い」と思ったかもしれませんが、サウジアラビア戦を見た感想は「日本はもろい、このままではダメ」です。最終予選の結果を見ても、A組1位の日本は勝ち点20、2位のサウジアラビア、3位のオーストラリアはどちらも勝ち点19で、たった1点の僅差でした。一つ間違えば3位でプレーオフに回った可能性もあったのです。

footjp172.jpg 朝日新聞9月7日朝刊より

ところで、いつの頃からか日本人の好きなサッカーは、「ショートパスをつないでボールポゼッション(保持率)を高め、ショートパスのコンビネーションで相手を綺麗に崩して得点すること」になっています。ブラジルへの憧れが強かったせいでしょうか、私もそういうサッカー観で育ちました。
しかし、3年前のブラジル・ワールドカップで「自分たちのサッカー」は無残に散りました。今のところ日本には、厳しい圧力を受けても平然とパスを回せる技術・戦術が備わっていないからです。

専門家の間でも議論の的になる話ですが、「日本人の好きなサッカー」と「日本代表に向いているサッカー」は同じではありません。過去を振り返っても、アジア予選ではボールを支配した主導権を握る戦いができても、世界の強国を相手にするとそれができません。結果を残した南アフリカ大会は、組織的な守備からのカウンターが奏功しました。
ハリルホジッチの戦術も、相手にボールをもたせておいて、厳しいディフェンスからボールを奪い、手数をかけずにゴールを狙うというものです。ただし日本には、味方の力を借りずに独りで突破して得点できるメッシのような選手はいないし、これからも出そうにないので、3~4人が絡むコンビネーションを磨くことは必要です。それが、日本の生きる道だと思います。

footjp173.jpg 朝日新聞9月7日朝刊より

ハリルホジッチは、予選を通じてメンバーや布陣を固定せずに戦いました。来年6月の本大会でどんな戦術を見せるか、誰がスタメンを飾るか分からないところも注目です。サッカー好きの人には共感してもらえると思いますが、自分が選ぶベストメンバーを想像するだけでも、楽しいものです(笑)

岸 未希亜

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2017年08月31日

九州の夏休み 佐賀篇

旅行に際して妻からの希望は「温泉に入りたい」ということでした。岐阜県に行く時も同様の希望があり、草津温泉、有馬温泉と並ぶ「日本三名泉」の下呂温泉に行きましたし、箱根や伊豆も大好きです。
九州には別府温泉、湯布院温泉、黒川温泉という人気抜群の温泉もありますが、授業で習うことの多い「長崎」に子供たちを連れて行きたかったので、今回は「日本三大美肌の湯」に選ばれている佐賀の嬉野温泉(うれしの温泉)を選びました。

室町時代から言い伝えられている日本三名泉とは異なり、「日本三大美肌の湯」は日本温泉研究所と温泉評論家の藤田聡さんという人が定義したもので、他の2つは島根県仁多郡奥出雲町の斐乃上温泉(ひのかみ温泉)と栃木県さくら市の喜連川温泉(きつれがわ温泉)だそうです。「にっぽんの温泉100選」というランキング(観光経済新聞社)があるのですが、嬉野温泉こそ毎年ランクイン(2016年度は25位)しているものの、他の2つは毎年ランク外です。そうした知名度の低い温泉でありながら、現代の温泉専門家が選ぶ「三大美肌の湯」であることを考えると、皆さんも行ってみたくなりませんか?

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嬉野温泉ではこの旅一番の贅沢をするつもりで、旅館「萬象閣敷島」に泊まり、少しでも長く過ごすために午後3時過ぎにはチェックイン。妻も娘ものんびり寛ぎモードでしたが、自分はウエルカムデザートを食べてシャワーで汗を流すと、長崎の時のように一人で外出しました。目的地は車で40分ぐらいかかる佐賀県鹿島市の肥前浜宿です。

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ここは「浜中町八本木宿」という醸造町と、「浜庄津町浜金屋町」という港町・在郷町が国道と川を挟んで接していて、そのどちらもが重要伝統的建造物群保存地区(以下、重伝建地区)に指定されています。嬉野温泉から近いことは調査済みでしたし、一度に2ヶ所行ったことになる美味しい町並みです(笑)

前者の町並みは、長崎街道多良往還(多良海道)の宿場町であり、塗屋造りの家や土蔵が多く残る醸造町です。佐賀鍋島藩が定めた酒造株仲間制度が明治4年に廃止されると、新しい造り酒屋が増え、最盛期には十数軒を数えたそうです。現在も営業している酒屋がいくつかあり、通称「酒蔵通り」と呼ばれています。昔の写真を見ると、白壁が剥げ落ちた家や電柱・電線がありましたが、2006年の指定から11年が経ち、白壁の補修や電線の地中化が進んで、非常に見応えのある町並みになっていました。

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後者の町並みは、旧多良海道沿いの町並みと、有明海に面した河口の港町(佐賀鍋島藩の外港)としての顔があります。重伝建地区としての範囲は狭いのですが、街道沿いにも、そこから入った小路と水路沿いにも「くど造り」の茅葺き民家が残っているのが特徴です。くど造りとは、茅葺屋根がコの字型になった面白い姿で、佐賀平野では広い範囲に分布しています。

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夏至の直後だったとはいえ、町を歩いたのが17時前後だったので、西日が逆光になったのは残念でした。

町並みを見た後は、予約した食事の時間前に宿に戻り、さっと風呂に入ってから夕食です。個室になっていたので、家族だけでリラックスしながらコース料理を味わいました。

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翌朝は一人6時前に起きて車で外出し、肥前浜宿にも近い嬉野市塩田津の町並みを歩きました。早朝に一人で行動するのは新婚旅行以来かしれません。その時はベネチアのホテルに泊まっていたのですが、ツアーの旅程ではとても町全体を見られないので、薄暗い時間から外に出て一人で歩き回ったのです(笑)

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さて、塩田津も2005年に選定された比較的若い重伝建地区で、改修中の町屋も見られました。ここも長崎街道の宿場町に加え、有明海の干満の差を利用した川港として発展したのですが、塩田川による水害の多発等によって江戸後期から街道が武雄・嬉野方面に迂回し、宿場町としては役目を終えました。しかしその後も川港・商家町としての繁栄は続き、大規模な商家が今日まで残っています。町家の特徴は、入母屋造り妻入り桟瓦葺き土蔵造りの建物で、「居蔵屋(いぐらや)」と呼ばれています。

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商家の裏側には川が流れているのですが、川に向かって敷地が下がっていて、川沿いには広い荷揚げ場があります。多くの物資がここで揚げ降ろしされていたことを、ふと想像しました。

この後、福岡県の大牟田に直行して法事とお墓参りをしました。全員集合とはいきませんでしたが、三世代20人が久しぶりに顔を合わせ、祖父母のことを思いながら、想い出話に花を咲かせました。

岸 未希亜

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2017年08月28日

九州の夏休み 佐世保・有田篇

この日は、長崎市から車で1時間半以上かかる佐世保市のハウステンボスへ行きました。ハウステンボスは1992年に開園し、経営が破たんした後、現在はエイチ・アイ・エスの子会社となって復活したリゾート施設です。開園当時、ここまで大規模にオランダの町や風景を再現するテーマパークに違和感を覚えた記憶はありますが、来るのは初めてでした。実際に足を踏み入れてみると、風車や運河の風景、本物そっくりな町並みは見事と言えば見事で、ディズニーリゾート以上に建築費がかかっていると思いました。

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様々な遊技施設やアトラクションもあるのですが、暑い時期だったので、私たち家族の目的は水遊びです。長女は海上ウォーターパーク(エアマット等で海の上につくったアスレチック:小学4年生以上)で遊びたいというので私が同伴し、次女は妻と一緒に、年齢制限のない水の王国・大プールで遊びました。

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海上ウォーターパークはテーマパークゾーンから外れたヨットハーバーの一角にあり、水深も深いのでライフジャケットを着ます。気を付けていても何度か海に落ちてしまい、しょっぱいやら目が痛いやらで散々でした。

翌日は佐世保港を左に見ながら九十九島(くじゅうくしま)へ。佐世保港は明治22年の開港以来、米海軍が駐留しているため、港には灰色の軍艦が停泊し、横須賀港の雰囲気に近い感じでした。ところが半島を挟んだ反対側は全くの別世界です。九十九島は大小208もの島々が点在する多島群の総称で、「九十九」は数えきれないほど沢山の島という意味です。空も海も青く、ため息の出る絶景でした。

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団体旅行の中国人グループがやって来るのと入れ替わりだったので、絶景をバックに家族写真をゆっくり撮ることができてラッキーでした。踊る授業シリーズ「本能寺の変」で有名なエグスプロージョンはご存知ですか?彼らの動画「地理授業編・九十九島」があるので、興味のある人はどうぞ。

次は長崎県の平戸に行こうとも思ったのですが、時間がかかり過ぎるので断念し、佐世保からも近い佐賀県の有田(ありた)に行きました。約400年前、朝鮮人の陶工によって磁器の原料となる陶石が発見された有田は、日本の磁器発祥の地、日本を代表する磁器の産地として知られています。
町の中にある独立支援工房「赤絵座」で絵付け体験ができるということで、妻子を工房に残して、私は重要伝統的建造物群保存地区に選定されている有田の内山地区を歩きました。

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有田には一度来たことがあったのですが、改めて町並みを見て感心することがありました。それは昭和初期に国道を拡張した際、主屋を後退させたり建替えたりして、姿を変貌させながらも有田らしい町並みを残していることです。他所では国道がバイパスになることで、旧街道が保存しやすくなっている例が多いのですが、ここが磁器の町としていつまでも現役である証と言えます。バス停の地図やトイレの便器も有田焼でした。

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裏の小路に見られるトンバイ塀も特徴です。トンバイ(登り窯を築くために用いた耐火レンガ)の廃材や使い捨ての窯道具を赤土で固めた塀で、焼き物の町である有田らしい景観です。

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ここで有田焼、伊万里焼について簡単に解説します。有田で作られた磁器は伊万里港から積み出ししていたため、有田に限らず肥前(佐賀県・長崎県)の磁器は全て「伊万里」と呼ばれていました。そして陸上輸送になった明治以降、「有田焼」「伊万里焼」と実際の産地で区別されるようになったそうです。

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1650年頃までに作られた「初期伊万里」は、素地が厚く染付(そめつけ)のみの素朴な磁器ですが、1640年代から色絵(いろえ)が始まり、「柿右衛門様式」「金襴手様式」などの装飾的な磁器が生まれました。さらに、中国の政変によってヨーロッパの王国貴族の間で人気だった中国の磁器(景徳鎮)が輸入できない事態となり、オランダ東インド会社は有田で作られた「伊万里」を海外へ輸出しました。有田では国内向けの磁器とは別に、西洋の顧客に向けた磁器も生産され、ヨーロッパで大人気となったそうです。
また、佐賀鍋島藩は「伊万里」の製造技法が流出しないよう、窯場を限定し、代官所を設けて人の出入りを監視しました。さらに将軍家・諸大名への贈答品など、採算を度外視した特別品を製作する藩の御用窯は、情報漏洩を防ぐために有田から山間の大川内山(おおかわちやま)に移して生産。これを「鍋島様式」とか「鍋島焼」と呼びます。
これら江戸期を中心に生産された歴史的、骨董的価値の高い作品を「古伊万里」と呼び、日本だけでなく海外でも高く評価されているのです。私たち庶民には縁の薄い話ですが(笑) つづく

岸 未希亜

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2017年08月24日

「アースハウス」「湘南LO-CO」の違い

当社には、完全注文住宅の「アースハウス」と企画型注文住宅の「湘南LO-CO」、2つのシリーズがあります。
完全注文住宅「アースハウス」は自由設計なのですぐに理解できると思いますが、見学会の案内等で「湘南LO-CO」とあるけど、何が違うのというご質問を受けていますので、大きな違いをご説明したいと思います。

本物の木や自然素材の良さを活かし、健康に暮らせ、年月を重ねるごとに味わいを増していく手造りの住まいという基本的な考え方は全く変わりません。
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「アースハウス」がスタンダードシリーズです。
「アースハウス」は、どのような敷地条件やご要望でも対応可能で、1棟ごと個別に対応していきます。当社の設計力を初め、住まいづくりの良さをフルに発揮できるのは、スタンダードシリーズ「アースハウス」です。
このホームページの事例紹介でご紹介している事例はすべて「アースハウス」です。

「湘南LO-CO」は2000万円前後で造る限定版の注文住宅です。
一方「湘南LO-CO」は、決まったルールの中で設計を行う、限定版の注文住宅です。設計ルールや施工の方法などを工夫し、当社の良さを失わずに、なるべく省力化、コストダウンできるよう企画されています。
「湘南LO-CO」は内観や外観のイメージを、シリーズとして統一感を持たせていますので自由ではありません。間取りのルールや内外観の空間イメージがご要望と合う方には、リーズナブルなシリーズとなっています。

土地を購入されて建物も建てるとなると、ローンの関係等で建物は2000万円前後で検討したいという方が多く、当社の家づくりはとても気に入っているのでそれくらいの予算でできませんかというご要望に対して、2013年から本格的にスタートしたシリーズです。すでに17棟の実績があります。
(湘南LO-COでも、一番大きなタイプで、防火地域や造作家具などのオプションが多くなると条件・要望により2300万円くらになることもあります。)

選択のポイントとなる3つの特徴を挙げておきます。
①平面形状が4タイプ。
まず、敷地にLO-CO4タイプのいずれかが入るか。
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長方形の平面形状、1,2階が同じ大きさの総2階、延床面積27坪、28坪、30坪、31.5坪の4パターンがあります。
敷地形状により、横長配置と縦長配置が可能ですが、平面的な大きさだけでなく、法的な高さ制限も含めて検討します。
また、延床面積31.5坪の大きさで足りるか。4~5人の1世帯であれば十分足りる大きさですが、もっとゆとりがほしい、2世帯で考えているという方には対応できません。

②内部構造を自由にするという考え方
湘南LO-COは「自由な内部空間」という大きな特徴があります。構造的な要素として、内部に柱が1本または2本あるだけで、構造壁は不要です。ですから、内部の壁は自由に取り外しや追加が可能です。子供の成長に合わせて間仕切りを追加したり、子供が大きくなったら間取りを大きく変えたいなど、長いスパンでの変化に対応しやすくなっています。
DIYで自分で後から造りたい、家具やインテリアでアレンジしたいという方に、とても適しています。
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一方で、外周部(外壁やサッシが付く外部との境界ライン)に構造的な制限があり、四隅には必ず構造壁を配置する、全体的に定められた耐力壁の量を外周だけで確保するなどのルールがあります。
コーナーに大きく解放的な窓がほしいなど、構造ルールに外れる要望にはお答えできません。

③スギムク板の現し天井
次に、湘南LO-COの特徴は、天井が構造材の梁とスギムク板の現しということです。
一般的な石膏ボード下地にクロスを貼るという仕上げが省略され、デザイン上の特徴となり、また、コストダウンにつながっています。
無垢の木でできた構造部材をそのまま隠さず見せるということは、合理的で自然な考え方だと思いますが、節もありちょっとラフな印象を持つ方もいるので、この雰囲気が好きかどうかも大きなポイントです。
(天井をオプションで張ることもできますが、費用の追加と天井高さが低くなるなどの調整が必要になります。)
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「湘南LO-CO」をもう少し詳しく知りたいという方は、「湘南LO-CO」専用のホームページもご覧ください。
http://www.lo-co-house.jp/

また、見学会やコンセプトハウスで直接スタッフに相談していただくのが、一番良いと思います。
ご相談いただければ、内容の説明と共に、「面積を少し小さくしてもアースハウスがいいですよ。」「湘南LO-COで、まずはオープンな間取りがいいのではないですか」など、ご予算やライフスタイルに合わせてお勧めをご提案できるのではないかと思います。
面積など物理的に「湘南LO-CO」で建てられるかという前提もありますが、住まいに対する価値観も少し違いがあるようで、私たちが話を聞いていくと、この家族は絶対に「アースハウス」向き、この家族は「湘南LO-CO」向きなど、方向性が見えてきます。そこのアドバイスは大切だと思っています。まずは、迷わずにご相談ください。

DIY派の方も歓迎です。
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2017年08月14日

九州の夏休み 長崎篇

お盆休み真っただ中ですが、皆様はどちらへお出掛けでしょうか?
私は、子供が夏休みに入ってすぐに休暇を取り、長崎・佐賀・福岡に行って来ました。キッカケは、祖父母の菩提寺がある福岡県大牟田市で、祖父の13回忌と祖母の3回忌を一緒にやろうという、伯父からの呼び掛けでした。私が知っている祖父母の家は福岡市内にあり、夏休みや春休みに何度か遊びに行きましたが、祖父母の故郷であり、私の母も戦後の一時期を過ごしたという大牟田に行くのは初めてのことです。
長女は中学生で部活があり、妻も仕事を休まなければならないので、初めは私一人だけで出席しようかとも思いました。そうすれば、周辺の古い町並みを好きなだけ見て回れる・・・という打算が働いたのは事実です(笑) しかし貴重な夏休みを、一人で3日も4日も取ることは許されないので、家族での参加に向けて舵を切りました。

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中学生の時に「机上旅行クラブ」に入って以来、旅行の計画を立てるのが好きな私ですが、日常に忙殺されて今回はほぼ無計画でした。大まかな行き先と行程を考えて宿泊地を決めたら、宿の予約は妻に任せ、前日夜に荷づくりして慌ただしく出発です。羽田空港の保安検査場では、娘の荷物からハサミが発見され、慌ててチェックインカウンターに戻って預け直しをするハプニング。自分も昔、筆箱に入れっ放しだったカッターで痛い目に会ったことがあり、思わず苦笑い。娘は「刃物は持ち込めない」ことを勉強しました。

早朝のフライトだったので、午前9時半には長崎空港に到着し、レンタカーで市内へ向かいました。高校入学前の春休み以来、長崎に来るのは30年ぶりのことです。最初に訪れたのは坂本龍馬ゆかりのエリアで、まずは坂本龍馬の銅像がある風頭公園へ。

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銅像設置の当初予定地は、古くからの料亭などが残る丸山町の丸山公園だったそうですが、遊郭のあったイメージを思い出させるとの反対があり、長崎港を見下ろす高台に移ったそうです。高知県桂浜の銅像は台座が高くて、頭上高くに龍馬がいましたが、長崎の龍馬は記念写真が撮りやすい高さでした。向かい側には司馬遼太郎「竜馬がゆく」の文学碑もあります。
ここから「龍馬通り」と呼ばれる坂や石段を下りていくと、亀山社中記念館があります。

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亀山社中(かめやましゃちゅう)は、薩摩藩を後ろ盾に坂本龍馬がつくった貿易会社と海軍を兼ねた組織です。薩摩藩や商人から資金を得て、交易の仲介や海上輸送で軍資金を稼ぐとともに、薩摩藩と長州藩の橋渡し役を担いました。やがて幕府の衰退に焦った土佐藩が土佐を脱藩した龍馬に接近し、スポンサーを求めていた龍馬も土佐藩の援助を受け入れ、名称も「海援隊」に改称します。「海援隊」は武田鉄矢のフォークグループ名でもあるので、有名ですね。
8年前から公開されている記念館は、亀山社中の遺構として伝わる建物を長崎市が復元改築したものです。近所には「亀山社中ば活かす会」が運営している亀山社中資料展示場もあるので、龍馬ファンはどちらも見逃せません。私たちは記念館だけを見て帰りましたが・・・

次に訪れたのは出島和蘭商館跡、通称「出島」です。30年前にも来たことがありますが、「ミニ出島」と呼ばれる1/15の模型だけしか記憶にありません(笑) 当時はそれぐらい何も無かったのだと思いますが、現在は昔の建物が多数復元されていて、江戸時代の雰囲気を味わうことができます。

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また、現在の市街地の中に「出島」の形が残っているのが分かるので、外から見るのもお勧めです。今年中には出島と本土をつなぐ表門橋も完成予定で、よりリアルに往時の出島を感じられそうです。

昼は長崎新地中華街に行き、名物のちゃんぽんや皿うどんを食べました。横浜、神戸と並ぶ三大中華街の一つで歴史は最も古いそうですが、横浜に比べると小さな中華街です。娘が「働いている人は日本人だね」と言ったのが可笑しかったです。

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午後はグラバー園に行きました。

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妻も私も来たことがあり、あまり新鮮味は無かったのですが、園内でハート型の敷石を見つけることが流行っていて、二人の娘は熱心に探していました。「ハートの石」は、「二つ見つけるといいことがある」「触れると恋が叶う」等の伝説があり、女子には人気があるようです。

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15時半頃にグラバー園を出てホテルにチェックインしたのですが、このホテルが東山手の重要伝統的建造物群保存地区(以下、重伝建地区)のすぐ近くにあることが分かり、ガッツポーズ。偶然とはいえ、妻に感謝です。これを以心伝心というのでしょうか(笑)
ポロシャツも下着も汗でびっしょりだったので、シャワーを浴びて着替えると、妻子を残して一人で散策に出掛けました。

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30年前もオランダ坂に来た記憶はありますが、当時(1986年)は重伝建地区になる前(1991年選定)でしたし、町並みの知識も無かったので、これで堂々と「長崎の町並みを歩いた」と言えます。

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東山手の町並みを抜けると、グラバースカイロードという斜行エレベーターがあり、谷の部分から山の上のグラバー園の近くまで一気に上がれます。グラバー園を含む南山手地区も重伝建地区になっているので、先ほど来たグラバー園には目もくれず、古い家や路地を見つけては嬉々として歩きました。

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グラバー園の横にある大浦天主堂は、現存する日本最古の木造教会で国宝にも指定されています。しかし拝観時間が終わるところだったため、外から見ただけでホテルに戻りました。

翌日はまず、日本二十六聖人殉教地・記念館を訪れました。日本二十六聖人とは、豊臣秀吉の命によって長崎で処刑された26人のカトリック信者のことです。京都で宣教活動をしていた司祭や修道士と日本人カトリック信者が捕えられ、京都から長崎まで連行された後、この地で十字架に架けられました。この痛ましい出来事は、日本よりもヨーロッパにおいてよく知られ、殉教した26人はローマ教皇によって1862年に聖人の列に加えられます。そして1962年、列聖100年を記念して日本二十六聖人記念館と記念碑「昇天のいのり」が建てられました。

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記念碑にはめ込まれている、二十六聖人が横に並ぶブロンズ像は圧巻です。記念館に展示されている絵や手紙などの資料からも感じますが、殉教の壮絶さは想像を絶するものだと思いました。

記念館と記念聖堂(聖フィリッポ教会)の設計は、建築家の今井兼次です。記念館は鉄筋コンクリート造のモダニズム建築ですが、外壁に陶片やタイルが埋め込まれたモザイク画が目を引きます。内部も教会建築のような荘厳な雰囲気があって見事な建物でした。

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一方の記念聖堂は、ゴツゴツした2本の塔がにょきっと立つ、モダニズムとは対極をなす建築です。アントニオ・ガウディの建築を彷彿とさせますが、今井はガウディを日本に紹介した草分けであること、26聖人のうち4人はスペイン人であることから、この少し不思議な建築が生まれたと思われます。

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今井兼次は寡作の建築家でしたが、早稲田大学の教授だったので、授業等で名前や作品を知る機会がありました。日本二十六聖人記念聖堂は一度見てみたいと思っていたので、来られて良かったです。

この日は、長崎市内から車で1時間半以上かかるハウステンボスへ行きました。ここも長崎県なのですが、後半の「佐賀篇」でレポートします(つづく)

岸 未希亜

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2017年08月09日

住教育セミナー

大勢の前ではありませんが
7月22日 えびな市民活動センター・ビナレッジで「家族の為の健康な家」+古民家をテーマに住教育セミナーの講師をしました。
こちらは一般社団法人 住教育推進機構が進めている活動で建築関係者に関わらず様々な専門家が住まいについて一般消費者に対して行うセミナーです。
神奈川県では7会場で地域づくりの事や家事、庭、瑕疵保険、白蟻など講演があり、私は古民家再生協会の会員で地域工務店の建築士として依頼を受けました。

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今回のセミナー資料を作成するにあたり、シックハウスの恐ろしさや自然素材の大切さを改めて感じました。
これからは未来の子供たちの為に大人が住まいについて学び、健康で豊かな人生を送れる家を次世代に引継ぐ事が大事だと思います。            

井上

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2017年08月07日

雑誌掲載のお知らせ

今年も「和風住宅」に、当社で建築した住宅が掲載されました。

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掲載されたのは、今年の1月に完成見学会を行った小田原の住宅です。建物の引き渡しは2017年2月でしたが、建て主との出会いは2013年10月にまで遡ります。それ以前から家づくりをスタートさせていた建て主は、住宅会社、工務店、設計事務所など、合わせて10社程度の会社を訪ね、見学会やセミナーにも数多く参加されたとのこと。当社も10社の中の一つだった訳ですが、県産材の伐採ツアーを皮切りに、約1年間にセミナーや見学会に16回も参加していただき、確実に建て主との距離が縮まっていきました。
そうして約1年後に当社が選ばれたのですが、建て主の言葉を借りれば、「他の工務店では設計力に不安を感じ、設計事務所では施工会社や工事のレベルが不確定。貴社に頼めば設計・施工の両方に満足できると思った」そうです。

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建て主の要望として最初に挙がったのが、「いつまでも輝き続ける家」という表現でした。50年前のデザインが今でも引き継がれ、その美しいデザインが色あせないドイツの自動車メーカー「ポルシェ」を例に挙げていたのが印象的です。また『和風住宅』の記者に話された内容が、次のような記事になっています。

その過程(多くの住宅を見て回る過程※筆者注)で「流行を追ったものはいずれ時代遅れになるけれど、和風住宅はいくら時間を経ても変わらない美しさがある」と気付いたのだそう。

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和風住宅に限りませんが、特に和風住宅では庭・外構の役割も大きいものがあります。敷地が広いので、まだ全ての庭は完成していないのですが、玄関アプローチの変化に富んだ構成は見事です。私の方でも道路から玄関への動線や、大まかな植栽イメージをもって住宅の設計をしていますが、自然石の使い方や植栽の配置、樹種の選定、鎖樋を使った雨水受けなど、庭師の藤木さんの仕事によって和風住宅の趣きが増し、家が何倍も良く見えます。

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もう一つの大きな要望は、「部屋の利用目的を固定化せず、家族の成長や時の移ろいによってフレキシブルに利用できるようにしたい」というものでした。そのため、子供室、寝室、ダイニングというように用途を表した室名は使わず、板の間、畳の間、奥の間といった室名にしたいという要望まで。
昔ながらの日本の家は、部屋を使い回すことで、大きくない家を広く便利に使っていました。そうした長所は、普段の設計でも意識しているのですが、建て主からここまで明確に言われたことはないので、とても愉快だったのを思い出します。

余談ですが、この本の「職人の手仕事」というコーナーに、組子細工で知られる建具職人の横田栄一さんが紹介されています。

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横田さんのことは、1年前のブログで紹介しましたが、覚えているでしょうか?長野で建築中の庫裡の建具は、この横田さんに製作してもらうのですが、改めて恐れ多いと思いました(笑)

話を戻します。
建て主はお引き渡しの時に、「設計が完了した段階でも完成度の高い家だと思っていましたが、図面にない部分でも、より高みを目指した棟梁と現場監督の判断によって、さらに磨きのかかった仕上がりになったと思います。伊藤さん(監督)の妥協のない仕事ぶりが嬉しかったです」と言ってくださいました。当社が高く評価されているポイントの一つが「現場力」であることを再確認したお言葉です。
この住宅は「用途を限定しない「間」の家」として、ホームページの「事例紹介」に加えました。ぜひ、ご覧ください。
また、今回の建て主も毎回参加されて、「家づくりの詳細を知ることができた」という「住まいの教室」が今週末に開催されます。お盆休みの貴重な一日ですが、ぜひ家づくりの授業にご参加ください。

岸 未希亜

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2017年08月05日

基礎工事

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根切の後は砕石敷きです。砕石を敷いて、十分に転圧を行い締固めます。砕石敷きの後、厚めの防湿シート(0.2mm)を敷き、捨てコンクリートを打ちます。捨てコンクリートとは、基礎コンクリートを作る前に、地盤の上に打設されるコンクリートのことです。工事はこの面を基準に進められ、墨出しもこの面の上に行われます。「捨て」とはいいますが、コンクリートの厚みを均等にするのに重要な役目です。

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2017年08月05日

坪単価はいくらくらいですか?

「坪単価」はいくらくらいですかとよく聞かれます。

この坪単価というものはかなりいい加減なものなので、会社を比較するときにあまり参考ならないと思っています。
実際には総額でいくらくらいになるかが重要だと思いますので、「目安としてこれくらの大きさだと、これくらいからこれくらいの方が多いですね。」と答えることが多いです。するとお客様の中には〇〇万円÷〇〇坪=〇〇万円、「坪単価はだいたい〇〇万円ですね」と計算される方がいます。
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そこで、お時間のある方にはサンプルの資金計画表などを使って、
「実際はこのような内訳で、一般的にはこの部分を延床面積(または施工面積)の坪数で割って計算している会社が多いんですよ。
でも、この数字はあまりあてになりませんから・・・・・・・」と価格について説明をしています。
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ということで、ホームページの「よくある質問」「価格について」の内容を、具体的な項目や数字をいれて、少しわかりやすくしました。
「坪単価」を知りたい方は、ぜひ、ご覧ください。
http://www.k-ecohouse.co.jp/faq/price/

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2017年07月30日

大舞台での講演

今月初めに、フクビエアサイクルの全国大会がありました。エアサイクル部材を販売している加盟店と、エアサイクル住宅を建てている工務店が集まる、年に1度のイベントです。昨年はフクビ本社のある福井市で行われましたが、今年は例年通り東京で開催されました。

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フクビ化学工業の社長挨拶に始まり、前半は表彰式や基調講演が行われ、後半は会場を移して、情報交換懇親会(立食パーティー)が行われます。表彰式では、エアサイクル住宅の施工棟数が多い工務店が表彰されるのですが、今年はフォトコンテストで最優秀賞を受賞した工務店も表彰されました。
「フォトコンテスト最優秀賞、ペニンシュラリビングの家。有限会社 早川工務店様」というアナウンスが会場内に響き、早川さんが登壇。

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スポットライト浴びて、早川さんも少し緊張しているようでしたが、表情は誇らしげでした。設計者の名前こそ読み上げられませんが、私も一緒に受賞した気持ちで嬉しかったです。

基調講演は2本立てで、1つ目は「木-Lism の意義と展開」というテーマで私が壇上に上がりました。木-Lism については、1月末の視察研修会でも講演をしていますが、今回は工務店経営者が多いことに加えて、フクビ化学の社長、役員、社員も大勢参加しているので、少し内容を変えての講演です。

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2つ目は「暮らしを豊かにする庭づくり」というテーマで、RE FACTORYの小林純氏が登壇しました。家を「ウチ」、庭を「ソト」と呼び、美しく豊かに暮らすためには、ウチとソトの繋がりが大切であり、それは日本の暮らしの美学であるというお話です。当社も家づくりには庭の役割が重要だと考えているので、非常に共感できました。さらに講演の中で言われた「庭(ソト)づくりは、町を自然に戻す作業」という言葉が印象的でした。自然を壊して人工的に造られた住宅地を、微力ながら自然に戻すという考え方は、確かに必要なことですし納得できますね。

ところで皆さんも、大勢の聴衆がいる会場で講演をすることなど滅多にありませんよね。私も「住まいの教室」やその他の住宅セミナーで、10人前後の聴衆に向けて話をしたことは何度もあります。しかし150人以上の人を目の前にして話をするのは7年ぶりでした。
実は今から7年前、神奈川エコハウスに入社した翌年の全国大会で、いきなり基調講演を任されたことがあります。新しいコンセプトハウスが完成し、グループ内でも注目されていた当社の家づくりを、デザイン面から解説する内容でした。当時は、コンセプトハウス以外に自分が設計した住宅がまだ1棟も竣工していなかったため、実例写真も少なく、参加者の中には私のことを知らない人も多かったはずなので、「無茶ぶりだな~」と思ったことを覚えています(笑)

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舞台に上がる時は最初の「つかみ」が肝心ですが、当時の私には荷が重かったので、最初に当社社長に話をしてもらい、場を温めてもらいました。

その後、前述の「住まいの教室」以外に、エアサイクル研修会での講演を数回、エクスナレッジ(出版社)主催の「世界で一番受けたい木造住宅の授業」、山梨県建築士会他が主催した木造学校の授業等で、40~100人規模の講演も経験し、大勢の前で話をすることにも慣れてきました。
この日は、表彰式後に壇上で挨拶された千葉建設(岩手県)の社長が、「今日は私の誕生日なんです」と話していたのを聞き、初めに「千葉社長、お誕生日おめでとうございます」から入って、場を和ませることに成功。講演中も、レジュメに書いていない余話を加えて笑いを誘ったり、時間通りにぴったり終われたので、大いに自己満足しました(笑)

私には、元大学教授で講演のプロフェッショナルでもある伯父がいます。市町村、中学校、高校、企業はもちろん、お坊さん相手に講演することもあるそうで、「誰も話なんて聴いてやせん」と、つかみを大切にし、話は脱線の連続だとか。それに比べれば私の場合、聴く意思を持って来てくださる方ばかりですから、遥かにハードルは低いですね。次の目標は、話を上手く脱線させることでしょうか(笑)

岸 未希亜

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2017年07月28日

グリーン化事業の補助金がスタート

「補助金をうまく活用しましょう。」
住宅を建築する際に、活用できる補助金・助成金が結構あります。知らずにせっかくの補助金を使わなかったなんてもったいないことありえます。
例えば、「住宅ストック循環支援事業」新築は6月30日で締め切りになりましたが、昭和56年以前の住宅の建て替えであれば最大50万円の補助金がでていました。
予算はかなり余っていたようで、当社も新築・リフォームでフルに活用させてもらいました。
基本的に性能の高い住宅への誘導や地域木材の利用促進などの補助金が多いので、当社のようにすでに標準化されている場合は、ほとんど追加負担なく補助金がもらえてしまいます。
(少し申請の事務手数料等が必要になります。)
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「地域型住宅グリーン化事業 今年度分がスタートしました。」
「目標は9月中旬までの契約です。」

具体的には、100万円を超える大型補助金がもらえる地域型住宅グリーン化事業の本年度分がスタートしました。(国土交通省の管轄事業)
当社は昨年同様に「湘南プレミアハウス」の幹事会社として応募しています。9月中旬には、採択グループと割り当て棟数が決定される予定です。

補助金の対象は、グループ内で対象住宅を決定する際に
①契約済みであること、
②契約済み住宅が割り当て棟数を超える場合は、契約日が早い方が優先されます。

例年暑さが少し落ち着いた9月に設計スタートの方が多いのですが、大型補助金のチャンスですので少し早めに7月からスタートされてはいかがでしょうか。

「長寿命型」補助金100万円
長期優良住宅を基本に、グループごとに地域環境にあった住宅を提案。湘南プレミアハウスでは、構造材への県産材の使用割合や内装材への使用量などの条件がありますが、当社の標準的な仕様でOKです。


「ゼロエネ型」補助金165万円
断熱性能のアップ、省エネ型設備の採用等で、消費エネルギーを削減し、さらに太陽光発電でエネルギーを作り出すことで、標準住宅1棟分のエネルギーを削減します。

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 湘南プレミアハウスの提案は、ゼロエネ推奨の高断熱住宅レベル(UA値=0.6)を基本に、パッシブデザインを取り入れます。
経済産業省のZEH補助金もありますが今年度は75万円です。狙うならこちらの165万円ですね。
太陽光発電は必須設備になりますが、断熱仕様・設備仕様などで変更する部分は、補助金の半分もかかりません。
また変更した分は健康や快適性、光熱費として、将来ずーとメリットが返ってくるので、太陽光発電をお考えの方には絶対お勧めです。

グリーン化事業は、年間50棟以下の工務店しか使えないので、ハウスメーカーでは使用できません。
地域の環境を守ることに力を入れている中小工務店のための補助金です。当社としては一番お勧めの補助金ですので、ぜひこの機会をご活用ください。
(尚、湘南LO-COシリーズについては、補助金の割り当て棟数や着工時期により、条件が異なります。)
ご不明な点や詳細については、お問合せください。
(ゼロエネ担当:高橋)

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2017年07月21日

大人の修学旅行2017後篇

間が空いてしまいましたが、職人さんとの「大人の修学旅行」をレポートする第二弾です。初日は鹿島神宮から鹿島灘に沿って約50km北上し、水戸市内に宿泊しました。後半は茨城県を回ります。

茨城県と言えば、都道府県の魅力度ランキング(ブランド総合研究所調査)で2013年から4年連続最下位になっていることはよく知られています。調べてみると、都道府県人口は約290万人で意外にも全国11位と上位ですが、人口が分散していて、30万人以上の都市が存在しないのが特徴だとか。県庁所在地の水戸市でも人口約27万人ということで、一極集中していない良さもありそうですが、県内及び他県からの集客力も分散しているのかもしれません。しかし、北海道に次いで農業産出額が全国第2位というのは大きな魅力です。
私たちが水戸を訪れた目的は、江戸時代の水戸藩に触れるためでした。「水戸黄門」で有名な2代藩主の徳川光圀(みつくに)、幕末史に大きな影響を与えた9代藩主徳川斉昭(なりあき)、そして徳川15代将軍の徳川慶喜(よしのぶ)。いずれも水戸が生んだ類まれな頭脳です。当時、藩の魅力度ランキングがあれば、トップ5に入っていたのではないでしょうか?

初めに訪れたのは、旧水戸藩の藩校である弘道館です。1841年に徳川斉昭が開設した弘道館は、藩士とその子弟が学問と武芸を学んだ藩校で、正庁・至善堂という中心施設や正門は創建当時の建物が現存しています(どちらも重要文化財)。

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水戸藩で形成された歴史主義の政治思想は、「水戸学」として全国の藩校でも教えられ、吉田松陰や西郷隆盛をはじめとした幕末の志士たちに大きな影響を及ぼしました。また、「安政の大獄」によって幕府絶対主義を貫いた大老・井伊直弼を暗殺した「桜田門外の変」は、水戸藩脱藩浪士17名と薩摩藩士1名が起こした事件です。この事件を境に幕府の権威が失墜し、尊皇攘夷運動が激化する引き金になったことは有名です。幕末に勇躍する薩摩、長州、土佐、あるいは佐幕派の会津、新撰組などが表舞台で活躍しますが、その下地となる政治思想がこの地で醸成されたと思うと、水戸の凄みを感じることができます。

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しかし水戸藩はあくまで徳川家であり、瓦や畳縁には三つ葉葵の家紋が光っていました。

次に訪れたのは、日本三名園に数えられる「偕楽園」です。私は約25年前に兼六園(金沢)、約15年前に後楽園(岡山)を訪れたことがあるので、今回ようやく日本三名園を制覇することができました。

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徳川斉昭によって創設された偕楽園は、陰陽の調和を図る「一張一弛(弓を張ったり弛めたりすること)」の理論を実行する場として構想され、文武修行の場である弘道館に対し、修行の余暇に心身を休める施設として、藩内随一の景勝地に建設されました。早春には3000本の梅の花が咲きほこる偕楽園ですが、この時期は辺り一面の緑と、ピンクや赤に咲いたツツジの花が綺麗でした。

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園内には好文亭と呼ばれる木造の建物があります。文人墨客や家臣、領地の人々を集めて詩歌や養老の会を催した別荘建築です。昔の建物(空襲で全焼し、戦後に復元)としては珍しい3階建てで、外から見ると異様なプロポーションですが、3階の楽寿楼からの眺めは絶景でした。

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日本三名園である兼六園、後楽園が特別名勝(国宝と同格)に指定されているのに対し、偕楽園は名勝(重要文化財と同格)で規模もやや小さいことから、庭園としての人気はいま一つのようです。しかし近景の偕楽園、中景の千波湖(せんぱこ)や田鶴鳴梅林(たづなきばいりん)、遠景の山並みや太平洋を一望に収める景色は見事で、ビルなどの現代建築が視界に入らないのも最高でした。

水戸から西進して最後に訪れたのは、重要伝統的建造物群保存地区(以下、重伝建地区)の「真壁(まかべ)」です。

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真壁は中世以来、約500年間も真壁氏19代が支配してきた地域で、関ヶ原の役後に真壁氏が移封されて間もなく廃城になりますが、木綿、大豆、麦などの栽培が盛んで、織物業・醸造業が発達し、城下町から在郷町へと変化しました。また大正時代に筑波鉄道が開通すると、真壁の花崗岩が東京方面に出荷されるようになり、石材の町としても発展しました。今も見応えのある商家が多く建ち並んでいて、町の周辺には立派な長屋門が幾つも残っています。

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重伝建地区の選定は2010年と新しく、町並み保存に向けての合意形成には時間がかかったようです。現に、古い建物とそうでない建物が混在し、町並みとしての完成度はいま一つ。しかし逆に、価値ある建物を壊さないようにと、登録文化財制度を積極的に利用した結果、真壁町だけで登録文化財が99棟を数えます(重伝建地区内の建物はその約半数)。これは、一つの町村としては日本一の数だそうで、真壁町の御影石を使った石碑が各建物の前に据えられていました。

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月曜日ということもあって観光客はほとんどおらず、近くに香取神宮がある「佐原」とは大違いです。職人さんたちも町並みを隅から隅まで歩く気力は無いので、連れ回す訳にもいかず、皆が昼ご飯を食べている時間を利用して、一人で町の中を歩き回りました。実は昨日の佐原も、昨年の郡上八幡も同じパターンで見学時間を稼いでいるのですが、自分は三度の飯よりも町並みが好きなので、全く苦になりません(笑)

岸 未希亜

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2017年07月12日

横浜戸塚T邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「横浜市戸塚区T邸」の見どころを紹介します。

建て主が初めて来場されたのは昨年の9月。奥様が材木屋に勤める知人から「木造の家を建てるなら神奈川エコハウスも見た方がいい」と言われたのがキッカケだったそうです。そしてコンセプトハウスで説明を聞きながら資料に目をやると、そこに見覚えのある名前を発見して驚いたとのこと。「岸 未希亜」という変わった名前に同姓同名は考え難いので、その日は私と顔を合わせずにそっと帰って行きました(笑)
彼は私の弟の友人で、サッカーを通じて友情を深めた小・中学校の同級生です。私にとっても小・中学校サッカー部の後輩に当たりますし、母親どうしもママ友以上の親しい間柄でした。そんな身近な存在だったので、彼は接触したら断れないと思ったようですが、私から電話をかけて「相談だけでも聞いてあげるよ」と優しく声を掛けました(笑)

建て主はまだ子供のいないご夫婦ですが、将来の子供部屋を用意すること、仏壇を置く畳のスペースが必要なこと、1階に多目的な使い方のできる部屋をつくることが条件でした。

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敷地は3方を家に囲まれた35坪の大きさですが、幸いにも南側に道路があるため、日照や採光の問題はありません。しかし夫婦で車を1台ずつ持っているため、狭い敷地に2台分のカーポートが必要となり、庭やウッドデッキをつくるスペースが取れません。このことがプランを決定付け、「空中デッキのある逆転プランの家」が誕生しました。

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1階の中央に玄関を設けた理由は2つあります。逆転プランの場合、1階には個室や水回りが集まるので、どうしても廊下が必要ですが、玄関が端にあると廊下が長くなってしまいます。逆に1階にLDKがある場合は、玄関が中央にあると空間が分断されるのでNGです。
もう一つの理由は、準防火地域の延焼ラインを避けるためです。防火仕様の窓も高額ですが、玄関ドアはさらに高額なので、2つある玄関を敷地中央に集めてコストを抑えました。アプローチやポーチも1つに集約され、経済的な計画と言えます。

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逆転プランのデメリットの一つが、寝室や子供室を1階にまとめると、子供がリビングを通らずに部屋に行けてしまうことです。そこで、1階には主寝室、多目的室、洗面・浴室、トイレを配置し、子供部屋は2階に上げました。また、多目的室から住居内を通らずにトイレに行ける間取りにしています。

一方、逆転プランのメリットは幾つもあります。

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一つ目は、リビングが2階にあるので採光・日照を得やすいこと。二つ目は、玄関、寝室、水回り等の小さな空間が1階に集まり、1階の壁が多くなるので構造的に強いことです。逆に2階の壁は1階より少なくても良いので、開放的なリビングにすることができます。また、屋根形状を利用した勾配天井等にすることで、さらに気持ちの良いリビングがつくれます。

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三つ目は、道路からの視線が気にならないことです。これは庭や外とのつながりが希薄なことの裏返しですが、1階にハキダシ窓等の大きな窓を設けなければ、防犯的にも安心感があります。四つ目は、キッチンが2階(最上階)にある場合は内装制限がかからず、ガスコンロを使っても壁や天井に木を張ることができる点です。リビング・ダイニングの天井と揃えて、キッチンの天井も杉板張りにしました。

先日、建て主の関係者を集めてオープンハウスを行いました。近所の親しい方、サッカー部の先輩、後輩など9組の方が来場され、建て主にも顔を出してもらってのお披露目会です。木の香りがする、梁が太くて迫力がある、2階の空間が気持ち良いなど、当社の住宅を知らない方々には新鮮な体験だったようです。
家具職人になっているA先輩とは32年ぶりの再会でしたが、彼は天井の隅や鴨居の溝や本棚の造り方など、ふつうの人が注目しない細部に目を凝らしていました。そして「大工もクロス屋も仕事が丁寧だ」とか、「職人の心がこもっている感じが伝わってくる」等、当社の家づくりに関わる職人の仕事を褒めてくれました。これは非常に嬉しい言葉であると同時に、一般の方は比較対象がないので分からない部分でもあります。そこで「来週の見学会にも来て喋ってくれませんか」とお願いしたのですが、断られました(笑)

皆様もぜひ、間取りやデザインや空気感と併せて、職人の丁寧な仕事を見に来てください。

岸 未希亜

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2017年07月06日

福井からの賓客

ちょうど1年前、エアサイクルの全国大会で福井に行った際に、当社と縁の深い「住まい工房」を訪問した話をブログに書きました。住まい工房については、当時の記事をご覧ください。
その住まい工房で設計チーフをされている山祐三さんが、私用で横浜に来られるということで、当社が建てた住宅を幾つか案内することになりました。平日ということ、半日で回らなければならないこと、設計のプロが見ること等から対象を絞り、隙のないぎゅうぎゅう詰めのスケジュールを用意しました(笑)

一軒目に訪問したのは、昨年末に完成した大磯の住宅です。私がエコハウスで設計した住宅としては59棟目にあたり、最近の事例として見てもらうのにちょうど良いお住まいです。先日、写真家と一緒に撮影でお邪魔したばかりでしたし、ご主人はお仕事中、お子様は通学と通園中なので、奥様にはご迷惑かと思いましたが、キラキラした笑顔で迎えていただきました。

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敷地は、角地で通りからのアイストップになるため、非常に目につく場所です。建物だけではなく、外構・庭を含めた敷地全体を「見られること」「周辺環境に馴染ませること」を意識して計画し、潤いのある優しい「場所」をつくることができました。ウッドデッキが広くかつ三段に分かれて下りていくため、庭との一体感が非常に強くなっています。また、庭から上がりやすいので、近所の子供たちが外からデッキに上がって来て「たまり場」にもなっているそうです。山さんからも、建物の色使い、建物と庭との関係を褒めていただきました。

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室内に入ると、玄関収納や建具、真壁と大壁の使い分け、眺めと風通しを考えた窓の位置、階段の位置とその周りの空間等、プロ目線で色々なコメントを頂戴しました。山さんが奥様に「この階段は何気なく出来ているけど、階段の設計は難しいんですよ」というような事を言われ、奥様も興味深く聞いていました。
この大磯の家は、「庭が近づく三段デッキの家」としてホームページの事例紹介に加わります。

次に行く前に、事前にご主人に教えていただいた大磯の「日日食堂」で昼食です。木造トラスの古い建物をリノベーションした雰囲気のある食堂で、野菜中心のヘルシーなランチをいただきました。

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二軒目は、約7年前に完成した平塚の住宅です。私がエコハウスで設計した1棟目の住宅で、住まいの教室等で何度も紹介していますし、何組ものお客様を連れてお伺いしているお住まいです。幼稚園のバスまでお孫さんを迎えに行くタイミングと重なってしまいましたが、ご夫婦の連携でいつもながらの温かいおもてなしを受けました。

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この家は「ステップフロアダイニングの家」と称して、ダイニングを一段高くしてあるのですが、そこは山さんにも珍しかったらしく、関心を寄せて見ておられました。キッチンと目線が揃うのはもちろん、ダイニングの勾配天井が低くなっていて居心地が良い、段差がとても利いているとの講評でした。また、天井には化粧垂木が並んでいるのですが、その垂木と漆喰壁の取り合いが全く空いていないことに驚かれていました。今まであまり注意して見ていなかった私も、改めて見て自分でも驚いたぐらいです。

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LDKのどこにいても窓から庭の緑が目に入り、住宅地とは思えない豊かな自然を感じられるのも、この家の良い所です。造り付けのソファーベンチに腰を下ろし、私も山さんもすっかり寛いでしまいました。福井からのお客様ということで、福井の話題を用意されていた奥様の心遣いにも感謝です。

三軒目は私の自宅です。久しぶりに人に見せるので、前日に自分も多少片付けをし、妻がさらに家を綺麗にしてくれました(笑)。3棟ともエアサイクルの家ですが、自宅だけは当社の標準的な仕様にとらわれずに仕上げ等を選んだので、外観も室内もかなり雰囲気が異なります。エコハウスの上品な雰囲気とは違った「遊び」の要素が多く、山さんもそれをいち早く感じて「意外やったねえ」という感想をもらしました。

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最後にコンセプトハウスにお連れして、弊社社長も加わっての意見交換をすると、時計は午後6時を指していました。大磯駅改札口でお迎えしてからあっという間の6時間でしたが、非常に有意義な時間を過ごすことが出来ました。
山さんと私は同じ職場で働いた訳ではありませんが、吉田桂二という同じ師匠の薫陶を受け、私以上にその教えを実践されている良き先輩ですので、これからも刺激し合いながら良い仕事を続けていきたい、と改めて思いました。

岸 未希亜

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2017年06月30日

1年越しの作庭

昨夏に竣工した「敷地に馴染む「くの字」の家」が引き渡しから1年になり、1年点検に同行しました。竣工時、外構は主にカーポートとアプローチの工事にとどめ、庭は殺風景でしたが、庭師の藤木さんと建て主がじっくり計画を練って、約1年後の今月に南側の庭が姿を現わしました。

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道路が緩い坂になっているため、東側では敷地と道路の高低差はほとんどありませんが、南面は敷地が一段高くなっているので土留めが必要です。それをコンクリートやブロックで造るのが一般的ですが、自然石の石積みにすることで表情が全く変わりますね。使われているのは神奈川県の根府川石です。

これは、玄関アプローチから見た庭です。

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ポーチの前にシンボルツリーの百日紅(さるすべり)があって、庭の木々が遠くに見えるので遠近感が強調されています。家の中は見えないように格子壁で目隠しをしつつ、お庭は近所の人にも楽しんでもらおう、という住まい手の心が感じられます。外構や家の外観は、否が応でも近所の目に触れるので、自分だけのものと考えるのではなく、周りへの思いやりも大切ですし、住環境を整える責任もあると思います。
実際に、近所の人や散歩で前を歩く人からも大好評とのことで、藤木さんは早速お庭の仕事をいただいたとか(笑)。ショールームならぬショーガーデンといったところですね。

雑木と芝を組み合わせた庭の一角に、家庭菜園のスペースも用意されています。敷地の高低差を活かしながら大小さまざまな木が植えられ、家の平面が「くの字」になっていることもあって、庭の見え方も平面的ではなく奥行きが感じられました。

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家の中から見ると、これはもう絶景です。リビング、ダイニング、キッチン、和室、子供部屋、浴室のどこからでも景色を楽しめます。特に、ダイニングに座ってお茶やコーヒーを飲めば、カフェに行くよりも全然気持ち良く過ごせそうですし、ここで食べる食事も最高だと思います。

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奥様に話を聞くと、庭が出来るまでは道路からの視線をまともに受けるので、常にブラインドを下げて暮らしていたそうです。今でも、室内からは歩いている人の姿が目に入るのですが、昼間は外から室内はほとんど見えません。「これからはブラインドを上げても問題ないですよ」と言うと、奥様も外から家を見て確認していました(笑)

岸 未希亜

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2017年06月25日

大人の修学旅行2017前篇

昨年に続き、神奈川エコハウスと共に家づくりをしてくれている職人さんと小旅行をして来ました。昼は歴史的建造物を見て回り、夜は飲み会を行う大人の修学旅行です。
昨年は岐阜県と愛知県に遠征しましたが、今年は千葉県、茨城県という近場が選ばれました。私は藤沢に来る前、東京メトロ東西線沿線に住んでいたため、千葉県でも浦安、船橋といった辺りは馴染みがありますが、上総、下総の文化に触れた機会はほとんどありません。茨城県では古河市、つくば市に縁があった以外、サッカーの試合で水海道市、神栖市を訪れたぐらいで、同じ関東でありながら、両県について意外と知りません。

朝早く出発して、都内から東関東自動車道に入り、成田を通り過ぎて利根川のすぐ手前にある佐原香取ICで高速道路を下り、最初に訪れたのが古い町並みが残る「佐原(さわら)」です。

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佐原は今から21年前の1996年(平成8年)に、43番目の重要伝統的建造物群保存地区(以下、重伝建地区)に選定されました。重伝建地区は毎年その数を増やし、2017年6月現在、全国に114地区もあるのですが、関東には6つしかなく、佐原はその中で最古参の町並みです。

佐原は利根川河口に面した河港問屋町として発展しました。太平洋沿岸を北からやって来る船は、房総半島の南側を大回りするよりも、銚子港を経て佐原に入り、ここで川船に荷を積み替えて、利根川から江戸川を経て江戸に物資を運びました。そのため、利根川に注ぐ小野川に沿って問屋の家や蔵が並び、護岸の一部がところどころ切り取られて、「だし」と呼ばれる荷の積み出し場があります。
大きくうねる運河のような小野川と「だし」のある景観が「佐原」の特徴で、現在、テレビで流れている大同生命のCM(女優の波瑠が出演)は佐原で撮影されています。

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香取神宮の門前に至る香取街道の両側にも古い家が残っていますが、車の往来が激しいため、ここはゆっくり撮影することができません。

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香取街道と小野川が交差する所に「伊能忠敬」にちなんだ「忠敬橋」が架かっています。江戸時代に全国の海岸線を測量し、わが国初の実測日本地図をつくった伊能忠敬は、佐原の伊能家の婿養子になって家業を再興した後に隠居し、50歳を過ぎてから測量の道へ進んだそうです。そんな訳で、町の中にある伊能忠敬旧宅や伊能忠敬記念館も見どころです。
その旧宅の前に、橋の下から水が流れ落ちる「樋橋」がありました。江戸時代から300年近く農業用水を送り続けた大樋の名残で、その音を再現するために30分間隔で水が流れ落ちるのですが、非常に面白い光景でした。

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テレビCMに使われるような町並みが今日まで残っているのも、江戸時代から明治にかけての繁栄が大きなものだったことを物語ります。それにしても観光客が想像以上に多くて驚きました。

次に「東国三社」と呼ばれる、香取神宮、息栖(いきす)神社、鹿島神宮を回りました。
香取神宮、鹿島神宮の創建は非常に古く、神武天皇年代(紀元前7世紀)と伝えられ、平安時代に「神宮」の称号で呼ばれていたのは、伊勢神宮、鹿島神宮、香取神宮の三社だけだそうです。息栖神社は古くから「東国三社」と称されましたが、地理的な関係から鹿島神宮の摂社(本社に付属し、その祭神と縁の深い神を祭った社)とみなされていたそうです。

katorij1.jpg 香取神宮
katorij2.jpg 香取神宮拝殿
ikisuj1.jpg 息栖神社
ikisuj2.jpg 息栖神社拝殿

江戸時代には、関東以北の人々がお伊勢参りの後に東国三社を巡る「下三宮参り」を行う慣習があり、昔から篤い信仰を集めていました。三社の位置を結ぶと直角二等辺三角形になるとか、富士山を意識して建てられているとか、様々な説が語られているようで、「東国三社参り」のバスツアーがあるなど、現在も人気の観光コースみたいです。

kasimaj1.jpg 鹿島神宮

最後に鹿島神宮を訪れたのですが、臨時駐車場も含めてどこも満車でした。駐車場を探して神宮の周りを走るとおびただしい数の路上駐車があり、私たちも仕方なくそこに車を停めて神宮へ向かいました。香取神社と比べると異常とも言える人の多さに「何故?」という疑問が沸きましたが、鳥居を潜り、楼門の前まで来たところで理由が判明しました。

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茨城県牛久市出身の横綱「稀勢の里」がお目見えするとあって、地元のファンが鹿島神宮に押し寄せたのでした。鹿島神宮と香取神宮は、武神を祀る神社として武家から信仰され、現代でも武術方面からの信仰が強いのだそうです。この日に当たったのは運が良いのか悪いのか、15分ほど喧騒の中に身を投じて、奉納土俵入りの雰囲気を味わいました。ほとんど稀勢の里は見えませんでしたが(笑)

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しかし土俵入りは僅か1~2分のことなので、数分後には蜘蛛の子を散らすように人がいなくなり、神社本来の静けさも味わうことができました。(つづく)

岸 未希亜

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2017年06月18日

やってることは他の会社と同じに見えるけど、なにが違うの?

大盛況でした!"かながわ家づくりフェア"!

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こんにちは!神奈川エコハウス 住宅事業部の東駿貴です!

以前お伝えいたしました、横浜そごうにて開催予定の"かながわ家づくりフェア"

たくさんのお客様にお会いでき、とてもお話が弾む瞬間など慌ただしいこともございましたが、すっごーく充実した一日でした!

私は正午からの対応で入らせていただきましたが、すでに会場は来客で大賑わいです!

"どんなことしたの?"

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知って納得の「家づくりセミナー」というコンセプトのもと、家づくりのプロたち、また家づくりに関わる仕事のプロ達から家づくりの極意やコツなどを聞くことができる、体験も交えたイベントです!

当社の場合は、会社の仕様を説明したプレゼンボードや模型の展示を中心としたブースで、簡単にご説明のできる環境で出店しました!


"目の前を通る人をくぎ付けにしたもの!"

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アンケートを書いていただいた方に、コースターまたは、当社が掲載されている書籍をプレゼント!という企画でスタートしましたが、アンケート用紙が足りず、コピーしに行くというくらいの大盛況!

こちらは会社のロゴで切り抜いたコースター

上2列がヒノキ,下2列がスギ です!ヒノキがかなりの人気!

"ほかの会社となにが違うの?"

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訪れる方々のなかには、こういったご質問が多数ございました

◇やってることや見た目は他の会社と同じに見えるけど、なにが違うの??

お答えします!

◆「神奈川の木」を県内で一番使用、無垢材や自然素材を積極的に活用
◆設計力、木の見せ方へのこだわり
◆設計と施工の一貫性、大工を始め職人の丁寧な仕事

ざっくりですが、ここが重点です!

一番分かりやすくお伝えできる事例が、当社の隣にあります、コンセプトハウスを実際に見ていただく、実際の建物でのんびりと体感していただくのが一番良いと思います♪

そのほか、本社を会場として行う住宅に関わるセミナー、住まいの教室✎

当社の設計士が講師となって講演します!

実際、わたくし新入社員 東も就職活動真っ只中のとき参加をしましたが、わかりやすく丁寧に解説してくれました!

意外と知っておくといいかも!というのが初めての印象でした!

※住まいの教室は予約制です。


"当社のブースまで足を運んでいただき、本当にありがとうございました♪"

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気軽に話しかけてくださった方や、真剣にご相談してくださった方、いろんな方々と繋がるきっかけを今回のイベントでつくることができ、私自身も会社としても有意義な賜物でございました。

当社は独自に、定期的に見学会,イベント等を開催しております!こちらも随時、お知らせいたします。

今回の家づくりフェアへお越しになられた方、そうでない方も、少しでも神奈川エコハウスの家づくりにご興味がありましたら...なくても、ぜひ!ぜひ!お気軽に参加してみてください!!!

◆神奈川エコハウスの企画型住宅!湘南LO-CO
こちらも一度、見てみてくださいね♪

◆当サイトへのお問合せは次の住所/電話/メールアドレスから直接ご連絡いただいても結構です!
また、資料請求もこちらから行えます♪

神奈川エコハウス株式会社
〒231-0044神奈川県藤沢市辻堂太平台2-11-5

TEL : 0120-28-0054(フリーダイヤル)
FAX : 0466-33-5729
E-mail:info@k-ecohouse.co.jp

〈お問い合わせフォーム〉
https://www.k-ecohouse.co.jp/contact/

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2017年06月15日

大きな庫裡の上棟式

以前にブログで紹介したエアサイクル規格住宅「木-Lism」と、フォトコンテストで最優秀賞を受賞した「ペニンシュラリビングの家(多治見市)」。どちらも神奈川エコハウスの関連法人であるアースデザインオフィスで設計した住宅です。今回は久しぶりに、アースデザインオフィスの活動について報告します。

昨年は神奈川エコハウスの仕事と並行して、2タイプあるエアサイクル規格住宅「木-Lism」の実施設計と、曹洞宗寺院の庫裡(くり:住職家族の住まい兼、檀家の集会所)の実施設計という大きな仕事がありました。他にも、早川工務店の住宅2棟の設計(うち1棟の実施設計は今年)をさせていただき、忙しくも充実した日々を過ごしました。
その中でも庫裡は、2015年3月に打合せを始め、実施設計が完了したのが2016年7月。設計期間はのべ1年4ヶ月です。お寺の行事を避け、敷地を含めた申請等の手続きを経て、今年3月に旧建物を解体。先日、新しい庫裡の上棟式が行われたので、長野へ行って来ました。

新しい庫裡は、約125坪(1階が約92.5坪、2階が約32.5坪)の巨大な建物です。棟上げには大工や他の職人さん等15人が参加し、丸2日かけて行いました。私が訪れたのは式典を行う3日目だったので、すでに建物は建ち上がり、細かい作業や上棟式の準備が行われていました。

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今回は一般住宅ではなく仏教寺院の建物なので、仏式で上棟式を行います。しかも住職だけではなく、近郊のお寺から9人もお坊さんが応援に来て、大掛かりな式典を行うとのこと。大工さんも普段は一般的な住宅を手掛けることが多く、このような大規模な上棟式を行うのは稀だそうで、準備と並行して簡単なリハーサルや台詞の練習もしていました。

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夕方になると檀家さんや近所の方が集まり、工事関係者も列席して上棟式が始まりました。大勢のお坊さんが般若心経を唱える荘厳な雰囲気の中、列席者が焼香する際には、箱に入った幾つもの経典(恐らく「正法眼蔵:しょうほうげんぞう」)をパタパタめくりながら経を唱える様子が壮観でした。

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仏式の式典が終わると、外に出て上棟式特有の儀礼を行いました。初めに行われた「曳綱の儀(ひきつなのぎ)」は、2本の曳き綱で棟木を棟まで上げる儀式です。前述の参列者に加え、関係福祉施設の職員や子供たちも加わり、全員が左右に分かれて綱を持ち、棟梁の掛け声で綱を引きました。

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続いて行われた「槌打の儀(つちうちのぎ)」は、大工が棟木を棟に打ちはめる儀式です。棟梁の下からの合図で、屋根の上に登った大工が木槌を振り下ろしました。

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最後に行われた散餅散銭の儀(さんべいさんせんのぎ)は、いわゆる「餅まき」で、住宅の上棟式でも時々見かけます。足場に設けられたステージから、住職ご夫婦、檀家の役員、棟梁らがお菓子を撒き、参列者が群がる光景はお馴染みです。縁起ものなので、私も一つ拾いました。

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儀礼が終わると、本堂に場所を移して直会(なおらい)が行われ、住職、檀家さん、工事関係者が一緒になってお酒を飲んだり食事をして、改めて上棟のお祝いです。直会を終えて外に出ると、雨がポツポツ降っていました。上棟前日も雨だったそうなので、上棟の期間だけ雨が避けてくれたことになります。これも仏様のご加護ということでしょう。

その後はいつもの流れで、大工さん、職人さんと二次会、三次会へと繰り出しました。今回は、かつて何度も一緒に仕事をしたことのある大工さんと、7年ぶりに会って話ができたのも嬉しい出来事でした。

岸 未希亜

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