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2014.01.30 / 建築と住まいの話

雑木の庭

神奈川エコハウスでは、お引渡しから1年、2年、5年、10年、15年、20年後にお住まいの定期点検を実施しています。実際の点検業務は担当スタッフが行うのですが、自分も可能な限り同行するようにしています。そして担当者が床下や小屋裏、外周などを点検している間、私はお客様と雑談に興じています(笑)

本当はお住まいになった後も、お客様ともっとお会いしたいところなのですが、なかなか時間をつくることができず、せめて点検の時だけでもと思ってお伺いしている次第です。お客様からお聞きするのは、家の住み心地はもちろんのこと、お子様の成長のことや、ご主人が転勤で単身赴任になった、という話まで様々です。
先日、2年点検でお伺いしたお客様は、毎年ご夫婦で海外に旅行されるのが恒例で、前回はクロアチアに行かれた話を聞いていたので今回も楽しみにしていたところ、ロシアのモスクワとサンクトペテルブルグに行って来たとのこと。楽しい土産話を聞かせていただきました。

そして先週、1年点検でお伺いしたお客様の場合は、夏にも1度訪問していたため5ヶ月ぶりの再会でしたが、夏にはまだ無かったお庭を見ることができました。

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こちらのお客様は、ご実家の庭を手掛けられた庭師(千葉県にある高田造園設計事務所)に依頼して造園することになっていたので、家の周囲が殺風景な状態のままお引渡しをしました。そして昨夏には先ず隣地境界に、板と格子を組み合わせた珍しいデザインの板塀が造られました。したがって夏にお邪魔した時は、隣からの視線が遮られ、家からの眺めも随分と良くなっていました。
昨秋、南側にあるメインの庭が造られたとのことで、今回はそれも楽しみの一つでしたが、お庭というよりも見事な雑木林が広がっていました。
今回の作庭は、高田造園から独立された若い庭師さんの手によるのですが、高田造園のHPを見ると「雑木林をつくって暮らす」というコンセプトがあります。豊かな自然の中に家を建てられる人は多くないので、自然とともに心豊かに暮らしたい人のために、そこにふさわしい森をつくっているのだそうです。

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そして、南側にリビング・ダイニング・和室が並ぶこの家には、庭に面した大きな開口部があるのですが、そこにコンセプトハウスと同じ全開型の木製サッシを採用しています。サッシの寸法が自由になるだけでなく、大きなガラスを使ったサッシも製作可能なため、窓を閉めていても庭の景色を邪魔しません。
そしてガラス窓を戸袋に引き込むと、庭との一体感が強烈に感じられ、正に自然とともに暮らしているような感覚になりました。この季節は葉が落ちているため枯れ木のようになっていますが、初夏には青々と葉が茂って癒されるでしょうし、秋には紅葉を愉しめるそうです。

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まだ庭の足下の仕上げや、道路沿いのカーポート部分が完成していないので、全てが完成する日を楽しみにしたいと思います。

こうしたお庭の例だけでなく、家具やインテリアを整えたり、暮らしにフィットした生活感も味になるため、年月を経た住まいは、完成したての住宅よりもずっと素敵になっていきます。
皆様も、いつ人が訪ねて来ても見せられる住まいにしておいてください(笑)

岸 未希亜

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