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2016.09.29 / 建築と住まいの話

雑誌掲載のお知らせ

現在、書店に並んでいる「Home & Decor Vol.1(ホームアンドデコール)」に、当社で建築した住宅が掲載されました。

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元々は「BY THE SEA(バイ・ザ・シー)」という名前で、海外のテイストを採り入れた住宅や、海辺のリゾートを感じさせる住宅が取り上げられることの多い雑誌です。したがって神奈川エコハウスの住宅は異色の存在ですが、今回掲載されたのは、当社では珍しい海辺の住宅だったので、あまり違和感はありません(笑)

海外生活の長かった建て主は、帰国後は都心の一等地にあるマンション暮らしでしたが、終の棲家を建てるにあたって、富士山の見える場所を求めて敷地を探し、三浦半島西岸のこの場所に巡り会いました。敷地は海辺から少し上がった西下がりの台地で、相模湾、伊豆半島、そして富士山を望むことができます。

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地球や人間が営む永い歴史、文明の発達が招く環境問題等に関心が高い建て主は、日本が世界に誇る「職人の手仕事」が廃れることへの危機感も持たれていました。そこで、伝統工法を得意とする設計事務所や、自然志向の住宅をつくる会社を求めて長野県まで足を運ばれたそうですが、最終的には、大工をはじめとした職人の手仕事を大切にする当社を気に入ってくださいました。

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建て主の希望は当初、より眺望の期待できる2階をリビングにすることでしたが、長閑な場所にもかかわらず準防火地域だったため、2階は窓が全開できないどころか、網入りガラスになってしまうことが判明。リビングを1階にした上で、延焼ラインを避ける絶妙な位置にメインの開口部を設けました。木製のガラス戸と障子を引き込めば、室内にいながら外にいるような感覚で景色を独り占めできます。

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また、自然エネルギーの最大活用を目指して、屋根には太陽光発電パネルと太陽熱温水器を搭載。入居時は見送った蓄電池の採用も、引き続き検討中です。
屋根は沿岸地域ということでステンレス葺き、外壁は火山灰シラスを使った「そとん壁」、開口部は全て木製サッシ、玄関は蔵戸の再利用という特別仕様のため、一見しただけでも存在感のある建物です。

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この住宅は、<絶景を切り取る「そとん壁」の家>として、近日中にホームページの「事例紹介」に加わります。お楽しみに。

岸 未希亜

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