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2017.01.09 / よもやま話

社長ブログ その1

 法人の目的としては、第一にどのような財を生産するのか、あるいはどのようなサービスを提供するのかがあります。また一方、それらの過程において、その法人に携わる社員を中心とした関係者が、どのような仕事の仕方をするのかも大変重要なことです。

 昨今の経済情勢を見ますと、労働時間の短縮が大きな目標とされ、その重要性は論無しであるものの、その実現のために過大な効率性が要求され、結果、従業員をかえって苦しませてしまうような、超ストレス状況の現出を招いていることもあるようです。

 19世紀イギリス、ヴィクトリア時代を代表する評論家・美術評論家のジョン・ラスキンの思想について、経済学者の都留重人さんが紹介しています。それによると「ラスキンは、"労働"と"仕事"を区別し、"労働"は、努力するのに苦痛を感ずるところのネガティブな活動量であるのに対し、"仕事"は、人体の最も美しい行動、人間的知性の最高の成果にほかならぬとした」そうです。そしてこの観点から、機械の過度の使用にはあまり賛意を示さなかったともいいます。現代の我々をめぐる社会情勢のなかにおいて、機械やソフト・ハードの情報ツールを使わずに生存するのはほぼ不可能であり、供給者側に身を置いている時には、人々は"仕事"をしているというよりも、"労働"をさせられていると感じる局面も多いのかもしれません。

 さて、当社の社員および技能者集団は、「家づくり」という"仕事"をさせていただくことにより生計をたて、世に存続意義を問うている訳ですが、具体的にはどのような思想に基づき、日々考え、行動をしをているのかを数回にわたりこの場で発表させていただきます。

 第一回目は、当社の「家づくり」は、当社の強みを生かした上で成り立っているのは当然のことですので、我々が考えるところの当社の強みとはいったい何なのかについて探っていきたいと思います。昨年の12月に、この点をテーマにした社内会議が開かれておりますので、これを要約したものを見ていきたいと考えます。(つづく)

                     

代表取締役 下平 勇 
 

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