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2017.05.10 / 建築と住まいの話

住まいの教室 「敷地」

「住まいの教室」は、2014年の4月から月1回のペースで開催している連続セミナーで、2017年4月からシーズン7が始まりました。毎回テーマを変えて授業をしており、第1回の基本セミナーは「家にまつわるお金の話&家づくりの進め方」で、正に家づくりの第一歩という内容でした。実例セミナーは「木を見せる住まい、木を見せない住まい」と題して、見た目の違いだけではなく、真壁造りと大壁造りの本質的な違いを比較して解説しました。

今週末に開催される第2回は、基本セミナーも実例セミナーも「土地・敷地」をテーマにしています。「敷地」は、家の設計や工事費に大きく影響する大切な要素ですので、2時間かけてじっくり説明します。
第一部は「失敗しない土地探し&設計者から見た土地選び」と題して、土地を探す時に気を付けること、不動産売買の仕組み、販売価格以外にかかる隠れた土地の費用、設計者の目線で見た避けたい土地など、不動産屋から得られる情報だけでは分からないポイントを解説します。

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新たに土地を購入する方にとっては、まさに必修科目です。また、すでに土地を持っていたり、現在の家を建て替える方にとっても、計画の参考にできる内容が多く含まれているので、聴いておいて損はないと思います。

第二部は「敷地の状況から生み出される住まい」と題して、敷地の大きさ、形、周囲の環境等によって家の形が決まることについて解説します。
郊外の広い敷地であれば、敷地の影響は小さく、要望に沿って素直に設計することができますが、住宅が密集する狭い敷地では、要望以上に敷地条件の方が大きな影響力を持ちます。そんな条件の悪い敷地では、「日照・採光を確保すること」が優先されるので、LDKを2階にした逆転プランの事例や、中庭を囲んだ町家型プランの事例を紹介します。

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その次に「窓から何が見える?何を見る」という切り口で、その敷地の長所を活かした事例を紹介します。山や海が眺められる、絵に描いたような好条件こそ滅多にありませんが、隣地が公園や畑だったり、隣の庭や街路樹が見えたりする「ちょっと恵まれた敷地」はあるものです。室内から景色を楽しめるように、その敷地に合った窓を設けることが、居心地の良さに結びつきます。

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土地を探している人も、土地を持っている人も、敷地と住まいの関係を学ぶ絶好の機会です。この授業を受ける前と受けた後では、家づくりが変わるかもしれません。ぜひ、ご参加ください。

岸 未希亜

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