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2017.10.09 / 建築と住まいの話

「神奈川の木」を知るバス見学会について

10月22日(日)神奈川県産材の製材所2軒を訪問するバスツアーを開催します。
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1件目は、天然乾燥材を主に扱う製材所で、当社の専用木材ストックヤードもあります。大工が手刻み(手加工)で構造材を加工する場合も、こちらで加工作業を行います。
2件目は、人工乾燥材を主に扱う製材所で、昨年設備も更新され、最新の乾燥設備と製材機が導入されています。
昔ながらの製材と最新式の製材を比べてみると対照的でとても面白いです。一概に、どちらがいいとは言えず、それぞれに良さがあり、選ぶ方の捉え方によると思います。
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このバスツアーは、弊社が主宰する「神奈川の木で家をつくる会」のイベントで、毎年恒例のイベントとなっています。「神奈川の木で家をつくる会」は、弊社と関連する製材所や企業・職人を中心に構成され、2000年に発足されました。見学ツアーなど森林や製材を知るイベントや、神奈川の木を使った家造りの実践を通して、神奈川の森林への理解や県産材の利用促進を図っています。
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最新の木材自給率グラフを見てみると、2000年くらいが最低で19%くらいです。この時期に「近くの山の木で家をつくる運動」が起き、各地で国産材、特に地元の山の木で造ろうという活動が徐々に行われるようになってきました。その後、食べ物から「地産地消」という言葉が定着し、木材についても地域材を使うことの意義が見直され、使用量も急激に増えてきています。2016年のデータでは、34.8%まで回復してきました。
当初は、県産材なんて住宅に使えないと言っていた会社も、「地産地消」の考え方に賛同し、品質を確認して利用する会社が増えたことで、県産材の使用量も5倍以上に増えています。
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このような回復を支えてきたのは、よりよい品質を提供しようとする生産者と製材業者、材料を活かし丁寧に造った職人、そして「地産地消」の考え方に賛同し、家づくりを任せていただき、見学会等にもご協力いただいた建て主の方だと思います。
今後も、このまま右肩上がりの回復を継続していきたいところです。

そのためにも、みなさんに知っていただきたいのが、「神奈川の木」です。
見学ツアーは、緑あふれるあいかわ公園での昼食や服部牧場でのジェラートなど、お子様も楽しめる内容です。学べて、楽しめるイベントですので、ぜひ、お気軽ご参加ください。
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