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2023.08.31 / 建築と住まいの話

横浜・栄区M邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「横浜市栄区M邸」の見どころを紹介します。

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この家の見どころは大きく分けると3つです。
その1:住宅密集地で、目の前の家を避けて日照・採光を確保。
その2:造作の対面キッチンで、キッチン周りは見た目と使いやすさを両立。
その3:「和」を基調としたデザインで、和風旅館で過ごすような雰囲気。

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敷地は西道路で東西に細長い形状のため、日照や採光については南隣家の影響をまともに受けます。冬の日照を考えれば2階リビングにしたくなる敷地ですが、道が少しカーブしていることと、隣家が東に寄っていて隣地の道路側が少し空いているため、1階リビングで解決しました。

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具体的には、間口(南北幅)を2間半(4,550)とスリムにして南側を空け、建物をできるだけ道路(西)側に配置しました。総2階のコンパクトな平面を基本としながら、日射遮蔽のために設けたリビング・ダイニング前の土庇と、玄関部分を収めた軒の深い下屋の屋根が、道路からの外観を整えています。

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総2階+玄関という間取りにするため、洗面室と浴室は2階にしました。水回りを2階に上げたので、LDKは約19帖あって広さを感じます。そしてその奥にある対面キッチンは、桧+ステンレスの大工造りで、海外製食洗機を組み込んでいます。背面にはカウンター下だけに収納をまとめた家電・配膳コーナーがあり、その一画に奥様が使うミセスコーナーも用意しました。冷蔵庫と冷凍庫のスペースを背面でなく横に設けたので、非常にすっきりまとまっています。

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リビングは小上がりの畳敷きで、面皮丸太の床柱を使った床の間があり、天井は敷目天井です。そして南面の窓には、ダイニングと併せて戸袋に引き込める障子を入れました。写真を見ると和風旅館の客室のように感じませんか?

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そして階段も凝りました。一般的には、側面を壁で隠して階段下物入にしたり、ストリップ階段にしてリビングと一体に見せたりしますが、今回は町屋にある「箱階段」のようなデザインにしています。
この家で一番目を惹く場所ですし、大工や家具職人の手仕事が素晴らしい。家具職人が造った欅(けやき)板のダイニングテーブルも見事です。ぜひご覧ください。

岸 未希亜

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