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2024.02.07 / 建築と住まいの話

茅ヶ崎K邸 完成見学会の見どころ

今週末に見学会を開催する「茅ヶ崎市K邸」の見どころを紹介します。

代々この地で暮らすご夫婦は、2間続きの和室がある、少々古い家に住んでいました。近所で、外壁を板張りにした書斎が増築されたのを見ていたご夫婦は、神奈川エコハウスの存在を初めて認知したそうです。それから数年が経過した2022年の秋、建て替えを検討していたお2人が当社を訪ねてくださいました。

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敷地全体は約270坪の広さがあり、その東半分に現在のお住まいがあります。残る西側半分には、木工職人であるご主人の作業小屋があるだけで広い空地でした。その約145坪が今回の計画地です。

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敷地が道路に向かって傾斜しているため、まずは接道する西側に5台分の駐車場を造り、その背後に低い擁壁を立ち上げて敷地全体を平らに均しました。

この家の特徴は、何と言っても「平屋」であることです。
平屋の最大のメリットは、階段の上り下りがないことですが、逆にデメリットは動線が長くなること。そして部屋数が多いと廊下も長くなります。しかし、この家はワンルームと言っても差し支えない間取りなので、「廊下」がありません。廊下っぽいところはあるのですが、廊下に見えない造りになっています(笑)

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ご要望はずばり「区切りのない空間の間取り」「寝室という括りは不要でリビング空間の中に」という大胆なものでした。しかし2人暮らしであれば、そんなシンプルな発想の間取りも悪くありません。
「寝室」をつくらない大空間ということですが、畳に布団を敷くスタイルなので、キッチンの南側に小上がりの畳の間を造りました。襖を閉めると部屋にすることもできるので、俗に言うと1LDKになりますが、4枚の襖は常時全開されている想定なので、「部屋」のようには見えません。

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布団棚とクローゼットが半々になっている「押入」を造り、鮮やかな市松模様の襖を入れました。ご存知の方はピンと来たと思いますが、桂離宮の松琴亭をイメージした細工張りです。

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家の中心にはキッチンがあり、その東側にリビング・ダイニングが広がります。キッチンの背中には、玄関から直行できる広いウォークインクローゼットがあり、その西側に水回りをまとめました。ウォークインクローゼットが通路代わりになっていて、回れる動線なのも便利です。

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幾何学模様のガラスモザイクタイルが綺麗な洗面室と分けて、日当たりの良い南西角にランドリー室を設けました。太陽光が当たるサンルームなので、室内干しでも洗濯物がよく乾くはずです。

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1階の平面は、第一案から少ししか変わっていませんが、ロフトについては二転三転しました。第一案では越し屋根のような小さなロフトだったのですが、もう少し大きく、もう少し大きくとなって(笑)、屋根の形を切妻屋根から招き屋根に変え、固定階段で上る長大なロフトを造りました。基本は収納スペースですが、客間としても活用できる空間です。

濃色の左官壁が落ち着いた佇まいを見せつつ、ご近所の「板壁の書斎」と呼応するように、北面が同じような色の板張りになっています。外観は秘匿しておくので、ぜひ現地でご覧ください。

岸 未希亜

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